2001 年 18 巻 p. 545-552
従来の交通ネットワークモデルでは, トリップの発生地点は発着ゾーンの代表地点 (セントロイド) で近似され, 発生地点から道路等のネットワークへのアクセスコストも代表的な一意な値での近似がなされてきた・本来, 人の移動は空間上の任意の地点間で起こりうるが, これらの近似を仮定することで, 分析結果に誤差を生じることになる. 本研究では, コネクターのコストの確率分布を考慮することで, この「空間的集計誤差」を除去可能な交通ネットワークモデルを提案した. この提案モデルを東京都市圏の鉄道ネットワークにおける経路・駅選択モデルに適用し, モデルの挙動を確認した.