2001 年 18 巻 p. 647-652
本研究ではメトロマニラのジプニーに関して、現地調査等の結果より運転手と路線事業者の関係、ならびにターミナルの形態がジプニーの運行に与える影響を整理し、またコスト構造を精査に調査することによって、それを明示的に扱ったジプニー市場モデルを構築した。その市場モデルよりターミナルの整備によって運行形態にどのような影響を持ちうるか検討し、構築されたシステムを用いて分析を行った。その結果、現在のコスト構造下では路線起終点のターミナルにおいては、運転手が満員になるまで乗車待ちを行う傾向が強い事を明らかにした。また、感度分析によってターミナルコストの上昇は運行台数の増加を引き起こす可能性があることが示唆された。