抄録
多くの交通が発生・集中する大規模な駅前地区は、近年ペデストリアンデッキが建設され、立体化されることが多くなってきた。しかし、歩行者の上下移動は増えることになり、特に上下移動を強いられる歩行困難者の歩行動線のあり方は重要な課題と考えられる。
そこで本研究では、歩行困難者と健常者の最短経路を用いて、歩行困難者の動線評価方法を開発した。これをもとに従来型とバリアフリーを目指した最先端の8つの駅前ペデストリアンデッキの事例分析を行い、問題動線の原因と改善案を整理し、横断歩道・EV・ESの配置及び駅広全体構造の計画・設計に関する知見を得た。