抄録
商業・公共施設の郊外移転等を背景に、中心市街地の活力の低下が大きな問題となっている。今回、豊中駅前地区において、中心市街地の活性化と交通手段分担の適正化等を目的として、TDM施策パッケージを導入した交通社会実験を実施した。この交通社会実験は豊中駅前地区のまちづくりの基本方針の具体化をねらいとしたもので、実験の企画立案から運営までまちづくり協議会を中心とする地元が積極的に協力したことが大きな特徴である。実験は十分なPRの結果、高い認知度を得て実施することができ、公共交通利用者数の増加と自動車交通量の削減、歩行者交通量の増加が見られた他、来街者をはじめとして高い評価を得ることができた。