抄録
交通調査の新しい観測技術の導入は, モニターの属性や位置情報, 乗降車記録等の個人情報を取り扱うこと, また第三者による監視を連想させることから, 調査に参加する被験者の心理的負担感を増大させることが考えられる.新しい調査手法の導入に対する理解を得るためには, セキュリティの確保はもちろん, 調査への参加に対する抵抗感, 不安感を取り除き, 被験者にとってより良い調査環境を実現する手法を構築する必要があるものと考えられる.本研究では, GPS携帯端末やPHS等, 詳細に個人の交通行動を観測できる交通調査手法の導入において問題となるプライバシーとモニターの参加意識についてアンケート調査を実施し, 技術的, 制度的なプライバシー保護方策が, 今後の調査インフラとして必要性なことを考察した.