土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
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コンパクトシティモデルのシミュレーション分析
宮田 譲渋澤 博幸張 鍵
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2004 年 21 巻 p. 289-300

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抄録

現在, 世界人口の約半数は都市に居住し, 社会経済活動, エネルギー利用の地理的な集中が都市における大量生産, 大量消費, 大量廃棄型社会をもたらしてきた。省エネ・省資源を徹底した循環型社会の構築のためには, 物質循環や環境共生を考慮した都市への変革が急務の課題となっている。
本研究の目的は, 欧米で再検討がなされているコンパクト・シティの概念を考慮しながら, 省エネ・省資源を徹底した環境共生型都市の在り方を描き出すモデルを開発することにある。
本研究では, 都市のコンパクト性と持続可能性について検討を行うことを試みる。そのためプロトタイプのシミュレーションモデルを開発し, 持続可能なコンパクトシティの在り方をシナリオ分析により検討する。都市のコンパクト化政策の有効性を示すために、3ケースのシミュレーションが実施さる。その結果、都市部への集積を促進したほうが、家計効用水準がより高くなるなど、興味深い結論が得られる。

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