土木計画学研究・論文集
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札幌環状通の計画史的評価に関する研究
金田一 淳司岸 邦宏佐藤 馨一
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2004 年 21 巻 p. 399-406

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抄録
都市の交通渋滞対策として, 環状道路の整備が推進されているが, ほとんどの都市で建設が進んでいないこのような中, 札幌では約70年の歳月を要したが, 日本初の一般道路による環状道路が実現した.
研究成果は, 札幌環状通完成までの札幌の都市建設や都市・道路計画などを対象に, 歴史的背景, 史実, 計画の変遷を計画史の視点より研究した.
その結果, 戦時体制下の国防, 防空と防火の思想を背景とした火防線を理想型の環状系広路として計画し, 実現性を踏まえた「アーク (環状系) 道路」を配置し, その思想を今日まで持続した点にあったとともに, 計画史的評価による新たな事業評価も可能であることを明らかにした.
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© 社団法人 土木学会
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