抄録
自動車がステータスや社会的地位のシンボルとするような現代の日本社会における社会的風潮, 自動車に対する肯定的な信念はどのように形成されたのであろうか本研究では, 認知的不協和理論や自動車利用習慣形成プロセスモデルから, 自動車免許の取得によって人々の自動車に対する信念を肯定的なものに変化するとの仮説を措定した.そして, 自動車利用に関わる種々の信念を自動車免許取得前後で測定したパネルデータ (サンプル数=157) を用いた分析を行った結果, 仮説は支持された.すなわち, 自動車免許を取得した人々の自動車に関わる信念が, 自動車免許を取得していない人々のそれよりも肯定的なものであるという可能性が統計的に示唆された.