抄録
本研究では, 高齢者の横断歩道外での歩行事故が多発している実態を踏まえ, 横断歩道外での高齢者の横断行動の調査・分析を行った. 調査は, ビデオによる横断行動の撮影および横断者に対するインタビュー調査である.分析の結果, 高齢者の横断所要時間は非高齢者よりも有意に長いにもかかわらず, 横断利用ラグには違いは見られず, 高齢者は相対的に危険な横断を行う傾向があること, 自分の行った横断に関して危険でないと認識する人が逆に危険な横断を行っている傾向が見られた.よって, 高齢者は, 歩行速度を含めた自分の身体能力, 自分が行っている横断について, 客観的に適切に自覚してもらう必要があると考えられる.