2005 年 22 巻 p. 659-665
本研究では, 域内交通サービスに比べて運行本数が少ない中山間地域の広域移動サービスとの乗り継ぎ利便性を低下させないための, 域内路線と広域路線の組み合わせ方について分析を行った. 特に, 結節点の環境と乗り継ぎ時間および他の交通LOSが, 高齢者等の公共交通の利用意向について及ぼす影響に着目した. 具体的には, 域内路線と広域路線のシームレスな乗り継ぎを考慮した広域移動のSPデータを適用して, 利用意向モデルからの分析を行った.さらに, 乗り継ぎを行なう交通結節点に必要な付加的サービスや施設整備について, アンケート調査結果を適用した集計分析と共分散構造分析から, 待合所環境や利便性を向上させる施策を提案した.