2005 年 22 巻 p. 805-813
本研究では、追従走行時におけるドライバーの心理的・生理的反応の総合的判断により運転疲労を捉えるという観点から、追従という外的負担 (運転負荷) を与えた場合にドライバーに発現する内的反応 (運転負担) の変化に着目し、運転疲労の計量化方法について概念化を行った。男女計5名の被験者を対象として実施した公道外での追従走行実験において、先行車両との位置的関係ならびに眼球運動や頭部運動、心拍変動、主観的疲労等の心理的・生理的反応を同時計測し、運転疲労を総合的に計量化するためのモデル式を導いた。そのモデルを用いた疲労分析により、運転疲労の発現傾向が年齢や性別によって異なることが明らかとなった。