2006 年 23 巻 p. 651-657
モータリゼーションの進展や都市の拡大等の原因に伴うバス交通利用者の減少は地方都市において顕著であり, 不採算路線の運行本数削減や路線の撤退が相次いでいる. しかし, バス交通は交通弱者のモビリティの確保や自動車交通量削減に寄与するように社会的意義が大きく, 市町村による廃止路線代替バス等によって地域にバス路線は維持されている. そこで本研究では価格感度測定法を用いて, 路線バス存続のために投入される税金に対する住民の支払い意思額を明らかにし, 地方都市におけるバス交通の在り方について考察を示す.