新旧バリアフリー法の施行により、車いす使用者にとって利用しやすい走行環境が創出されつつある。しかし、わが国の道路の約80%を占める歩道の存在しない道路(非歩道)に関して、移動制約者に対する移動環境は、これまであまり検討されてこなかった。そこで本研究では、車いす使用者と介助者を対象としたアンケート調査により歩道と非歩道を同一の評価軸で評価可能な道路の評価モデルを構築するとともに、歩道と非歩道上の様々なバリアに対して、どのようなバリアをどの程度負担に感じているのかという意識を把握し、道路上のバリアに対する意識と車いす使用者の移動性の因果関係を分析した。