抄録
本研究ノートでは、幼稚園型認定こども園において、開始から2年以上経過した世代間交流プロジェクトにおける高齢者の病や死という事実について、 高齢者自身や保育現場がどう向き合ったのか報告し、今後の課題を考察する。 一例目は、子どもたちと運動遊びを中心に活動していたサポーター男性の病による一時的な活動中止である。 活動をコーディネートする教師の 定期的な電話サポートによって、自信を取り戻し、また世代間交流に参加することができた。 二例目は、動物について子どもたちと学ぶ活動をしていたサポーター男性の死である。 他界する3か月前まで来園し、積極的に活動していた男性の死をどのように子どもたちに伝え、子どもたちがどのように受け止めたのか、 世代間交流の教育的役割を考察する。