日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
高校生とシニア健康ボランティアによる食を伝える新しい異世代間地域ネットワークづくりのための活動
廣田 直子熊谷 麻紀
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 8 巻 1 号 p. 41-49

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抄録

家庭の枠を外した異世代間地域ネットワークづくりをめざし、 異世代交流活動として3 回シリーズの食生活講座を実施し、 その効果を検証した。 長野県M市の食生活改善推進員 (以下、食改) 10人 (女性:62~73歳)とM高校の女子23人(活動参加者は男子3人を含めた 26人:17~18歳)を介入群、 活動に参加しなかった食改 16人(女性:58~78歳)と同高校の 女子 22人 (活動参加者は男子15人を含めた37人:17~18歳)を対照群とし、 食生活講座 の題材として取り上げた牛乳・乳製品のイメージや利用意欲等の講座前後の変化を、 SD 法 による量的評価と自由記述の質的評価を合わせた収斂デザイン混合研究法で検討した。 その結果、 高校生介入群では牛乳・乳製品の栄養的な特徴、 料理としての摂取態度等で 有意な変化がみられ、 食改介入群でも普段の料理の仕方等の記述件数が有意に増加するなどの効果が認められ、 今回の食生活講座は異世代交流活動モデルになり得ると判断された。

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