抄録
加熱アスファルト混合物は, 一般的な道路舗装材料として多量に使用され, その製造においては, 混合性や施工性を考慮した適切な温度にするべく多量のエネルギーが消費されている. 本研究では, 品質を保証できる加熱アスファルト混合物の温度抑制 (通常よりも300C程度) に関する中温化技術について検討した. これは, バインダ内に特殊添加剤による微細泡を発生させ, 粗骨材同士の滑動性 (ベアリング効果) およびアスファルトモルタルの流動充填性を向上させるものである. 締固め温度低減に伴う締固め度への影響および中温混合物の力学的特性を検討した結果から, 締固め温度を低下しても締固め度の確保が可能であること, 中温混合物の品質は加熱アスファルト混合物と同等であることを確認した.