抄録
快適な歩道をつくるにあたってその指標を考えた場合, 快適要因を評価することは難しいため, 歩道を歩いていて不快になる要因 (歩道の凹凸) を評価の対象に取り上げた. しかし, 歩道の凹凸を評価する適切な方法がないことから, 車椅子に加速度計を取りつけ歩道を走行させ, 車椅子が受ける振動を歩道の凹凸から得られた振動波形として解析する手法を試み, 試験路を42種類作り検討した. 振動波形は周波分析を行うとともに振幅積分値を求めたが, 凹凸が多いと振幅積分値が高くなることや目地幅の大小より段差の影響が大きいことがわかった. そこで実際の歩道について, 凹凸を測定した結果, 凹凸が著しい歩道では振幅積分値が上昇し, 実際の路線で凹凸評価が出来ることがわかった.