抄録
グルーピングを有する空港滑走路の湿潤時のすべり抵抗性について, 現地調査ならびに供用中の空港滑走路から採取した試料を用いた室内試験により, タイヤゴム付着, 水膜厚, 温度, 試験装置の違いといった点に注目して検討を加えた. その結果, 滑走路のすべり抵抗性は, 接地帯付近で航空機タイヤのゴムが付着することにより低下し, 滑走路中間部よりも3~5割小さくなること, しかも, 冬季に比べれば夏季において1~2割低下することがわかった. また, その対策としてはゴム除去が有効であること, すべり摩擦係数は小型測定装置によっても簡易に推定できることがわかった.