抄録
舗装の再生工法は, これまで広く行われてきており, 物質のリサイクルとしての役割は十分に果たしてきているが, CO2排出をはじめとした環境負荷については不明な点もあり, 特に資材の調達から輸送, 施工, 廃棄のサイクルを通じた環境負荷量は明らかになっていないのが現状である. そこで, 一般的な舗装補修工事 (新材・再生骨材を用いた場合) と, 路上再生工法について環境負荷量を試算した. その結果, 新材を用いた舗装補修工事よりも再生骨材を用いた方が環境負荷は小さく, 路上再生工法ではさらに環境負荷が小さくなることが分かった. しかし, 路上再生工法に使用する施工機械の輸送距離が長くなると, 環境負荷が大きくなる場合もあるので, 環境負荷を十分考慮して工法を選定する必要があることが分かった.