抄録
コンクリート舗装の養生方法では、初期養生として希釈した養生剤の塗布を行い、後期養生として散水マットを用いた散水養生が行われている。本研究では高濃度の被膜養生剤を塗布することによる初期・後期一貫養生の適用性を明らかにするために、まず室内試験で乾燥収縮量、曲げ強度、水分損失量を把握した後、現場試験において乾燥収縮量、日射・外気温による温度変化を把握した。その結果、乾燥収縮量は初期養生期で散水養生よりも大きいが、長期的には散水養生の90%程度であること、曲げ強度は材齢28日以降で散水養生の90%以上が確保が可能なこと、初期養生期における一日の温度変動、版内の温度勾配が散水養生の場合よりも大きなことが認められた。