2001 年 6 巻 p. 218-224
我が国の福祉をめぐる現状としては、国内的には、かつて経験したことがない急速な高齢化社会が進行中であり、また国際的には、障害者が積極的に社会参加のできる環境を構築することが急務となってきている。
そのため本研究は、高齢者や障害者とともに生活する環境を整備するために、基本的な歩道環境の中から「歩道舗装面におけるすべり抵抗」を再検証し、
(1) 最低限歩行に必要なすべり抵抗値についての適正な範囲
(2) 歩きやすいすべり抵抗値についての適正な範囲
(3) 道路勾配部の歩行に必要なすべり抵抗値についての適正な範囲
について、一般歩行と高齢者歩行の2つの立場から検討を行うものである。