抄録
6週間の飼育期間中、高脂肪飼料(HFD)給餌ラットにスイカエキス(WM)を与えると(HFD+WM)、飼料摂取量は、与えなかったときと比較して減少した。飼育期間中の標準飼料(ND)、HFD、HFD+WM給餌群の飼料摂取量を総カロリー摂取量に換算し比較すると、HFD給餌群が最も高くなり、WMを与えるとそれより10~20 kcal/day低下した。カロリー摂取量の減少と相まって、体重増加量もHFD給餌群と比較して、HFD+WM給餌群で低下した。生化学検査及びアディポサイトカイン測定を実施したところ、HFD給餌ラットにWMを与えると、与えなかったときと比較して、血清中のTGとレプチン濃度が低下し、肝臓重量も減少した。レプチンは白色脂肪細胞から分泌されることから、WMは、TGを低下させ、肝臓の白色脂肪組織を減少させる肥満抑制効果があるのではないかと考えられた。