2021 年 24 巻 2 号 p. S15-S16
慢性腸症(CE)または消化器型リンパ腫(AL)と診断された犬における血中アミノ酸濃度(39種類)を分析し、両疾患を判別するアミノインデックスの構築を試みた。CEおよびALは、それぞれ14頭および6頭が組み入れられた。2群間で年齢や性別、不妊手術の実施状況、症状の重症度、ステロイド投与歴に有意差は認められなかった。10種類の血中アミノ酸濃度を組み合わせたところ、判別的中率が100%のアミノインデックスが構築された。本指標は犬のCEとALを簡易かつ正確に判別できる可能性があり、ALの迅速診断に有用であると考えられた。