2022 年 25 巻 Suppl 号 p. suppl_25-suppl_26
ドライタイプの総合栄養食ドッグフードのタンパク質消化率について、飼料評価に用いられるペプシン消化率を用いて各製法による比較を行ったところ、フリーズドライ製法が最も消化率が高かった。さらにイヌ消化性試験においても、フリーズドライ製法は、エクストルーダーによるHTST加工のフードと比較し、粗タンパク質における消化率が有意に高かった。また、フリーズドライ製法のフードでは、糞便中のアンモニアが有意に低減した。以上のことから、フリーズドライ製法の総合栄養食ドッグフードは、タンパク質の消化率が高く、大腸において未消化のタンパク質がウェルシュ菌などいわゆる悪玉菌により分解されて産生される、有害な物質の発生が抑えられることが示唆された。