本研究は日本で流通しているキャットフードの調査を行うことで、キャットフードのカルシウム、リン、ナトリウムの含有量の実態を調査することを目的とした。市販されている猫用総合栄養食(それぞれ12種のドライフードとウェットフード)および10種の間食(ウェットフード)におけるカルシウム、リンおよびナトリウム(食塩濃度から換算した)を分析した。その結果、総合栄養食のドライフードとウェットフードの比較ではカルシウム、リン、ナトリウムの含有量、カルシウム/リン比に有意差は認められなかった。しかしながら、総合栄養食のなかにはカルシウム/リン比が1以下と低い製品も存在し、ウェットフードでその数が多い傾向であった。本研究により、日本で流通するキャットフードのなかには、カルシウム/リン比が1以下と低い製品も存在し、欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の基準を外れているフードも存在した。今後はカルシウム、リンの表示義務やFEDIAFの基準も採用していくなどキャットフードの正確な成分表示についての議論が必要であると考える。