くすりと糖尿病
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論文
麻酔下ラットを用いたペン型注入器専用針の穿刺痛の新規評価方法による検討
- ナノパス® 33Gと34Gの評価 -
朝倉 俊成阿部 学齊藤 幹央坂爪 重明
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ジャーナル 認証あり

2013 年 2 巻 1 号 p. 58-65

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抄録
これまでペン型注入器専用針の評価はヒトでのみ行なわれてきたが,皮膚穿刺時に生じる痛み等の因子を動物実験系で比較した.麻酔ラットの足裏にテーパー構造の33ゲージ(G)と34G針を2 速度(3,10 mm/s)で穿刺し,脊髄反射による筋電反応,穿刺抵抗値,穿刺後の皮膚の出血と穿刺痕で評価した.結果は穿刺速度が3 mm/sの場合,筋電の反応回数は34Gの方が33Gよりも有意に少なく筋電強度も低い傾向を示し,より針の径が細い方が痛みが少ないことを示唆した.しかし,この差は穿刺速度を10 mm/sでほぼ同程度となり穿刺速度に依存していた.穿刺抵抗値は穿刺速度に関わらず33Gと34Gはほぼ同程度であった.出血回数の比較では,穿刺速度が3 mm/sで34Gの方が33Gよりも有意に出血跡が少なかったが速度を上げると有意差は無くなった.穿刺による穿刺痕はいずれの穿刺速度でも34Gの方が33Gよりも有意に穿刺跡が小さかった.穿刺速度を上げるといずれの針も穿刺痕は短くなった.以上より,34Gは低速から高速の穿刺速度でも痛みの軽減と刺しやすさにおいて有用であると思われる.
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© 2013 一般社団法人日本くすりと糖尿病学会
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