近年,新たな経口糖尿病治療薬としてSGLT2阻害薬(SGLT2i)が承認されたが,本邦では副作用として皮膚障害が問題視されている.そこで,JADERを用いて経口糖尿病治療薬と皮膚障害の関連性について調査解析し多角的に検討を行った.その結果,過去約14年間で1231例の報告があり,著者らが考案した皮膚障害の発現リスク評価値(EiRide)では,DPP-4阻害薬(DPP-4i)とSGLT2iが他剤より50倍以上の発現リスクを有する可能性が示唆された.DPP-4iとSGLT2iでは,服用から皮膚障害発現までの期間(潜伏期間)に顕著な差があり,前者は長期服用に伴い発現率が高いが,後者では短期間(約半数が3日間以内)で高い発現性を認めた.SGLT2iの成分別ではイプラグリフロジンに特化して高く,SGLT2iによる発症では他剤に比べアレルギー疾患の既存率が有意に高かった.SGLT2iによる皮膚障害については様々な作用機序の考察がなされているが,非アレルギー性機序の解明には限界があり,免疫学的に関与する場合には潜伏期間の特異性からpi-conceptの機序により誘発された可能性が高いと考えている.