抄録
本論では,コロナ禍中のオンライン授業による英語音声学の講義を記録するとともに,学生のアンケート結果からその教育の効果や課題について考察を行った。アンケートでは,教材,学習活動,課題等の10項目について,学生の主観的に感じる学習効果の実感と負担感を5件法で回答してもらい,自由記述回答も行った。その結果,講義ビデオは学習効果の実感が極めて高く,学習における負担感との相関からも効果が高いことが伺えた。一方で,グループ活動は最も負担感が大きかったが,学生が意欲的な学習を継続するためにクラスメイトとの交流や協働的な学習が必要であり,オンライン授業に同時双方向型を適宜取り入れる必要性を示唆した。これらの結果を踏まえて,本論ではオンライン授業として英語音声学の講義を効果的に行うための提案をした。