ジオキサン溶液中のテトラクロロダイオキシン類 (TCDD), 2, 3, 7, 8-TCDD, 1, 3, 6, 8-TCDD, 1, 2, 3, 4-TCDD, はキセノンランプ照射下, 容易に光分解を受け199.8nmから397.9nmの範囲内でそれぞれ二つの光分解極大ピークを示した. 2, 3, 7, 8-TCDDでは長波長側極大波長 (318.6nm) での光分解度は低波長側極大波長 (252.6nm) での光分解度より若干上回っていたが, 1, 3, 6, 8-TCDDおよび1, 2, 3, 4-TCDDについては低波長側極大波長 (252.6nm) での光分解度は長波長側極大波長 (305.6nm) での光分解度よりきわめて大きかった. これらの化合物は太陽光が影響を及ぼすと考えられる295nm以上の波長域において光分解極大ピークを持つことから, 環境中での分解はこの極大波長近辺でおもに起こるものと推察された.