Journal of Pesticide Science
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新規モノテルペノイドホスホロチオネートおよび関連化合物の合成と抗菌活性
多和田 真吉平良 栄彦小波本 直忠石原 昌信当山 清善
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1996 年 21 巻 2 号 p. 141-146

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抄録
ゲットウ精油成分のなかでイソチモール, チモールそしてオイゲノールは植物病原菌に対してかなりの抗菌活性を有している. これらの化合物は自然環境において揮発性である. しかしながらリン酸エステルにすることで難揮発性の化合物へと変換することができる. これらの精油成分を用いてトリエチルアミンあるいは水酸化ナトリウム溶液を塩基として種々のリン剤と反応させ, 28種類のチオリン酸エステル類を合成し, それらの揮発性および抗菌活性を調べた. 揮発試験においてフェネチルアルコールおよびイソチモールは9日および14日後にはほとんどすべて揮発しており, オイゲノールは14日間で89.2%の揮発率であった. それらのリン酸エステルである dimethyl isothymyl phosphorothionate (17), dimethyl eugenyl phosphorothionate (19), dimethyl phenethyl phosphorothionate (20) および diethyl phenethyl phosphorothionate (25) はわずかしか揮発せず14日間で4.0, 2.3, 12.6および7.6%の揮発率であった. 合成化合物の植物病原菌に対する抗菌活性では, 全体的にジメチル誘導体のほうが活性が強く, なかでも化合物20がもっとも強い抗菌活性を示し, ピシウム菌と白絹病菌に対して10ppmでそれぞれ39.6および56.6%の阻害率を与え, 市販の Iprobenfos と同等の活性を示した.
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© 日本農薬学会
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