日本公衆衛生雑誌
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子どもを対象とした間食に関するテレビコマーシャルとその商品の内容分析
赤松 利恵
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2010 年 57 巻 6 号 p. 467-474

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抄録
目的 子どもを対象とした間食に関する企業の販売促進活動について,テレビコマーシャルの実態とそのコマーシャルに出てくる商品の特徴を把握すること。
方法 研究 1:2007年 4 月 1 日から2007年 5 月 7 日の 5 週間を,日本テレビ,TBS,フジテレビ,テレビ朝日,テレビ東京の 5 つのテレビ局に,ランダムに 1 週間ずつ割り当て,番組を録画し解析した。研究 2:研究 1 で対象としたコマーシャルの商品を対象に,商品パッケージから,エネルギー量,販売促進活動(おまけ,キャンペーン,URL)を調べた。結果は度数分布表にまとめ,エネルギー量(200 kcal 以下,201 kcal 以上)とコマーシャル中の飲食状況(なし,1 人のみ,2 人以上)の関連性の検討には,χ2 検定を用いた。
結果 調査対象の105時間中,食品コマーシャルは 5 時間18分,間食コマーシャルは 2 時間57分(食品コマーシャルの55.7%)であった。繰り返し放映されていたものおよび大人向けコマーシャルを除いた197個のコマーシャルを分析対象とした。飲料類のコマーシャルが多く,楽しくなる,元気になるといった「気分」を強調するコマーシャルが多かった。エネルギー量(200 kcal 以下,201 kcal 以上)とコマーシャル中の飲食状況(なし,1 人のみ,2 人以上)との関連性はみられなく(χ2(2)=2.2, P=0.33),200 kcal 以下,それ以上の商品とも,1 人で飲食している描写が多かった。また,164個の商品についてパッケージを分析した結果,多くの商品が URL を記載していた。
考察 調査期間が限られていたなどの限界はあるものの,本研究は,子どもを対象とした間食に関する企業の販売促進活動について,テレビコマーシャルとそのコマーシャルに出てくる商品の特徴を示した。今後は,その他のメディアの現状を把握するとともに,メディアリテラシー教育を含めた栄養教育の内容を検討していく必要がある。
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© 2010 日本公衆衛生学会
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