抄録
目的 本研究の目的は,子どもを持つ両親の喫煙における社会経済的要因の関与の有無を明らかにすることである。
方法 千葉県西部の 3 市に住む小学校 4 年生を持つ保護者4,179人全員に対し,少子化対策を目的とした無記名自記式の質問紙調査を行った。本研究では母親がいると回答し,子ども数,喫煙,結婚に関する回答があった3,522人(84.2%)を対象とした。
結果 母親の喫煙率は21.2%であった。母親の喫煙と関連する要因としては,“配偶者がいない”,“配偶者の喫煙”,“母親が35歳未満”,“育児休暇を利用していない”,“母親の両親が健在でない”,“千葉県出身,“保育園の利用”,“子育てサークルを利用しない”,“麻しんワクチンの未接種•接種不明”,“生活に対して不満足なこと”であった。
父親の喫煙率は51.4%であった。父親の喫煙と関連する要因としては,“配偶者の喫煙”,“父親が35歳未満”,“父親の職業が労務技能•販売サービス”,“父親の勤務先が民間企業1,000人未満”であった。
結論 両親の喫煙行動に社会経済的要因の関与が認められた。とくに配偶者の喫煙の有無と母親の配偶者の有無は強い関連性が示された。