2026 年 73 巻 7 号 p. 645-653
目的 本研究は,子どもの健康情報に関する母親のインターネット利用状況とeヘルスリテラシーの特徴を明らかにすることを目的とした。
方法 首都圏の一保健センターで実施された1歳6か月児歯科健康診査と3歳児健康診査の受診対象児の母親672人に対して,健康診査終了後に無記名自記式質問紙を配布し,郵送により回収した。調査項目は,基本属性,eヘルスリテラシー,子どもの健康に関する情報入手先・相談先,インターネット利用状況とした。
結果 回収数は203人(回収率30.2%)であり,データの欠損等記入に不備のある7人を除外し,196人(有効回答率29.2%)を分析対象とした。分析対象者のうち,1歳6か月児歯科健康診査来所者は112人(57.1%),3歳児健康診査来所者は84人(42.9%)であった。対象者の年代は30代が141人(71.9%)と最も多かった。子どもの健康に関してインターネットを「利用する」と回答した対象は,190人(96.9%)であった。eHEALSの平均得点(標準偏差)は25.7点(5.9)であった。研究対象者の属性別では,20代が28.1点(3.7),大学・大学院卒が26.0点(5.9)であった。eHEALSの比較では,Instagram利用者(P=.021)とTwitter利用者(P=.018)は得点が有意に高かった。また,インターネット利用意向で「情報が豊富に得られる」(P=.024),「悩みが解決する」(P=.014)と回答した人の得点は有意に高く,「情報が多すぎてわかりにくい」(P=.013)と回答した人の得点は有意に低かった。
結論 子どもの健康に関する情報収集について,ほとんどの母親がインターネットを利用していた。保健・医療・福祉従事者は,信頼できる情報源の選び方と,得た情報の具体的な活用方法を母親に伝えること等の,eヘルスリテラシーの向上のための支援が重要であることが示唆された。