日本公衆衛生雑誌
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産後女性の体重変化と体重復帰に関連する要因
白戸 里佳三好 美紀
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2026 年 73 巻 7 号 p. 635-644

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抄録

目的 妊娠前から産後1年6か月までの母親の体重変化に着目し,産後の体重復帰に関連する要因について明らかにし,女性の肥満予防対策について示唆を得ることを目的とした。

方法 2021年7~11月に,青森県内16市町村の1歳6か月児健診を受診した母親543人に対し,無記名自記式質問紙調査を実施した。調査項目は母親の基本属性,子どもの出生時の状況,産後の母親の状況についての内容とした。産後の体重復帰は,産後1年6か月時点の体重が妊娠前体重の2 kg未満に戻ることと定義した。「復帰群」と「非復帰群」の2群間の体重,BMIの比較にはMann-WhitneyのU検定により分析を行った。産後の体重復帰と関連する要因について,χ2検定またはFisherの正確確率検定,ロジスティック回帰分析を行った。

結果 産後1年6か月時点の体重復帰は,復帰群132人(59.5%),非復帰群90人(40.5%)であった。2群間で有意差がみられた項目は年代別(P<0.05),就労状況(P<0.05),妊娠前BMIに対する体重増加量(P<0.01),現在の母乳状況(P<0.05),産後1年6か月BMI(P<0.001)であった。産後の体重復帰を目的変数としたロジスティック回帰分析の結果,非復帰と関連がみられたのは,無職(OR: 3.76,95%Cl: 1.41–10.07),体重増加量が目安量より多い(OR: 3.31,95%Cl: 1.39–7.90),母乳なし(OR: 3.32,95%Cl: 1.34–8.20),産後1年6か月BMI肥満(OR: 6.06,95%Cl: 2.49–14.73)であった。市町村や医療機関での体重管理に関する指導の有無との関連はみられなかった。

結論 産後女性の体重復帰に関連する要因として,就労状況,妊娠中の体重増加量,現在の母乳状況,産後1年6か月BMIとの関連が示された。本研究の結果から,産後の体重管理には産婦健診以降も定期的に母親の体重をモニタリングすることや生活・育児環境に応じた支援の必要性について示唆された。

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