抄録
公開されている原子力発電所のトラブル事例(原子力安全推進協会、NUCIA データベース)を、GAP-W 型PSF リファレンス・リストのPSF98 項目の視点で整理し、因子分析することにより保全管理に係る問題点を抽出した。また、同じく公開されている相互評価(ピアレビュー)報告書から電気事業者が取り組んでいる保全に係る教育・訓練内容を良好事例として調査し、そこから課題を整理した。因子分析から抽出した問題点と良好事例調査から抽出した課題を総合的に検討し、保全管理に係る今後検討すべき7 つの課題を抽出した。Ⅰ.「スキルタイプの違いを活用した訓練の効率化」、Ⅱ.「保全管理の理念の確立と、保全教育、保全活動への反映」、Ⅲ.「異常体験の定義を設定し、保全訓練に導入」、Ⅳ.「保全業務の中への、行動規範の十分な織り込み」、Ⅴ.「作業遂行上で、見落としやすい落し穴を自分達で避ける能力の涵養」、Ⅵ.「異常に対する鋭敏化を鍛える教育・訓練、および教育人材の確保・養成」、Ⅶ.「保全作業現場への情報支援方法の開発」。