Journal of the Japan Petroleum Institute
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塩基性β-ゼオライトを用いた2’-ヒドロキシアセトフェノン類とベンズアルデヒドの縮合によるカルコン・フラバノン誘導体の合成
山城 崇成田 廣大佐藤 寛次野村 正幸中田 真一
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2010 年 53 巻 6 号 p. 351-354

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抄録
グリーンケミストリーの概念に基づき,アルカリ金属イオン交換β-ゼオライトを用い,2’-ヒドロキシアセトフェノン類とベンズアルデヒドからカルコンおよびフラバノン誘導体を合成した。用いた触媒の塩基度(H)は,マロン酸誘導体とベンズアルデヒドの縮合によるKnoevenagel反応で評価した。塩基度(H)の順位は,Cs交換β-ゼオライト>K交換β-ゼオライト>Na交換β-ゼオライトとなり,それぞれのアルカリ金属イオン交換β-ゼオライト骨格M(AlO2の酸素電荷強度順と一致した。カルコンおよびフラバノン類への転化率ならびにフラバノン類への選択率はβ-ゼオライト触媒の塩基性が高いほど増加した。本反応は,触媒表面に吸着された2’-ヒドロキシアセトフェノン類のアセチル基プロトンがベンズアルデヒドへ付加し,次いで脱水により反応が進行するが,塩基性が高いβ-ゼオライト触媒ほどアセチル基プロトンの引き抜きが促進された。反応の第二段階である2’-ヒドロキシカルコン類からフラバノン類への閉環反応は,2’-ヒドロキシカルコン類が形成している分子内水素結合力により抑制されることが分かった。
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© 2010 公益社団法人石油学会
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