Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
粘土鉱物担持ビス(イミノ)ピリジンバナジウム錯体とアルキルアルミニウム化合物からなる不均一系触媒を用いたエチレンの単独重合ならびに1-ヘキセンとの共重合
黒川 秀樹川田 雄介檜山 優斗石濱 由之櫻木 努設楽 浩明三浦 弘
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2011 年 54 巻 2 号 p. 108-113

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抄録

エチレン重合に用いる不均一系触媒として,ビス(イミノ)ピリジンバナジウム(III)錯体,[2,6-(Ph’-N=C(CH3))2 C5H3NVCl3,Ph’=錯体1: 2,4,6-(CH33C6H2および錯体2: 2,6-((CH32CH)2C6H3]をマグネシウムイオン交換モンモリロナイト(Mg2+-Mont)および合成フッ素雲母(Mg2+-Mica)に担持した触媒を調製した。それらの触媒は汎用のアルキルアルミニウム化合物と組み合わせて,エチレンおよびエチレン/1-ヘキセン共重合に用いた。Mg2+-Mont担持触媒は,エチレンあるいはエチレン/1-ヘキセン共重合において,Mg2+-Mica担持触媒よりも高い活性を示した。錯体1をベースとした触媒は,エチレンと1-ヘキセンの共重合を促進し,直鎖状低密度ポリエチレンを与えた。対照的に,錯体2をベースとした触媒では,活性点周りの高い立体障害のために共重合が進行しなかった。エチレン/1-ヘキセン共重合体のGPC曲線においては,二峰性分布が観察され,これはバナジウム錯体とトリアルキルアルミニウム化合物の反応により,複数の活性種が生成したことを示唆した。

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© 2011 公益社団法人石油学会
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