抄録
マレーシアのパーム油製油所から発生する空果房(EFB)の半炭化は廃棄物からのエネルギー回収を実現するものとして期待されているが,プロセスの検討は十分に行われていない。本研究では,パーム油製油所からのEFBの半炭化のプロセス評価をエネルギーならびに経済性の観点から行った。半炭化のために必要となるエネルギー需要の大部分はEFBの乾燥と半炭化反応のために用いられるものである。この熱を重油で供給するケース1,製油所ボイラー排ガスを乾燥のために利用するケース2,熱回収のためにさらに圧縮蒸気凝縮を行うケース3について検討を行った。物質収支ならびにエネルギー収支計算の結果,圧縮蒸気凝縮により大きな省エネルギーが実現できることが確認された。ケース3は初期コストも高くなり,蒸気圧縮動力が必要となるが,大量の重油を必要としないため,半炭化製品単価は最低にすることができた。