2018 年 61 巻 1 号 p. 37-43
ジシクロペンタジエンを出発原料としたシクロペンタジエンの選択水素化によるシクロペンテンの製造法開発を目的として,ベンチスケール反応器(単管反応器)を使用した検討を行った。0.5 wt% Pd/Al2O3を使用して連続運転を行ったところ,主反応に起因する発熱による温度分布が反応管軸方向に認められた。また,温度分布に起因する反応管内最高温度(Hot Spot)の位置が反応管入口から出口に向かって継時的に移動し,運転経過時間(Time on Stream, T.O.S.)が100時間に達したところでHot Spotが消失した。一方,触媒の活性はHot Spotが存在する間は変化せず,Hot Spot消失後に緩やかに低下することが確認された。ここでは,Hot Spot消失前後での触媒の劣化要因について高純度原料を使用した検討や使用済み触媒の再充填による検討等から考察した。