2026 年 69 巻 2 号 p. 104-117
燃焼器から排出される窒素酸化物(NOx)を水素により還元してアンモニアを得る触媒反応(NOx-To-Ammonia: NTA)を高効率および連続的なアンモニア製造プロセスとするための「ハニカムローター式吸着器」を提案する。ハニカムを三つのゾーンに領域分けし,それぞれ低温排ガスからのNOx選択吸着ステップ,吸着NOxの昇温脱離ステップ,排ガスレベルの温度までのセル冷却ステップで構成される。本研究では,ハニカム内の一つのセルに着目し,セル中のNOx濃度変化および温度変化を数理モデルとして構築することで,ハニカムローター式吸着器を設計可能にすることを目的とした。NOx選択吸着には,酸素,水蒸気を含む低温排ガスからNOxだけを選択的に吸着する自動車用低温NOx吸着材に実用されているパラジウムゼオライトを適用した。赤外分光により表面NOx吸着種の経時変化を観測し,Pdゼオライト上のNOx吸着ステップを作成した。また,吸着NOxの昇温脱離を測定し,セルの伝熱式と組み合わせ,昇温脱離ステップでの吸着NOx脱離プロセスをモデル化した。