2026 年 69 巻 4 号 p. 192-198
水中で存在するHg2+とモデル吸着剤表面の酸性官能基との吸着前後のエネルギー差をDFT計算によって求めた。DFT計算から,アルコキシ基,エーテル基,カルボニル基,カルボキシ基の4種類の官能基のうち,カルボキシ基が最もHg2+種と親和性が高いことが分かった。カルボキシ基を選択的に導入したSiO2(SiO2–COOH)のHg2+吸着量はpH 5~7で顕著に増加した。SiO2–COOHの水中でのゼータ電位のpH依存性から,ゼータ電位はpH 5付近でほぼ0となり,静電的な影響が現れないpHの領域でカルボキシ基の効果が認められることが分かった。この結果はDFT計算の結果とよく一致した。