2026 年 69 巻 5 号 p. 262-268
基礎物性の優れた潤滑油基油の製造を目的とし,潤滑油基油への変換に適した分子量を持ったエチレンオリゴマーの合成および基油への変換を試みた。鉄-ピリジンジイミンからなる錯体をトルエン中,メチルアルミノキサンで活性化し,数平均分子量で500程度のオリゴマーを約6 kg合成した。得られたエチレンオリゴマーを所定の炭素数分布を持つ留分に分留し,水素化異性化,再度の分留とブレンドを経て,偶数炭素数分布が高い基油を調製した。基礎物性の比較のため,炭素数分布に偶奇偏在のないGas-to-Liquidプロセスで得られたオリゴマーからも同様に基油を調製した。エチレンオリゴマー由来の基油が高い粘度指数,低いトラクション係数を有することが分かった。