抄録
エチレングリコールテレフタレートの重縮合反応は副生物であるエチレングリコール (EG) の拡散速度が反応速度に支配的な影響を及ぼす。EGの拡散速度式は次式で与えられる7)。
DEG=f(dCOH/dt, N, P, μ, S, P°EG, CEG, KD)
ここで
DEG; EGの拡散速度 (mol/_??_•hr)
COH; ポリマー末端エチルエステル基濃度(mol/_??_)
N; 反応器かくはん回転数 (rpm), P; 圧力 (mmHg)
μ; 反応液粘度 (poise), S; 拡散表面積 (m2)
P°EG; EGの飽和蒸気圧, CEG; EG濃度 (mol/_??_)
KD; 総括拡散速度定数 (mol/m3•hr)
回分式反応器を用いてかくはん回転数を0, 10, 20, 40, 80及び120と変化させた場合の重合度変化 (Fig. 1) から10rpm以上では重縮合の進行はほとんどみられず40~80rpmで拡散効果が顕著になり, 120rpm以上では飽和に達することを明らかにした。ただし120rpm以上では高粘域での安定なかくはん状態が得られなかった。重合が進行すると熱分解反応によりカルボキシル基の生成がみられる (Fig. 2) が, かくはん回転数を変化させてもAV値 (酸価: 当量/106g) の変化割合が等しいことから, 熱分解反応は回転数の影響を受けないことがわかる。