2018 年 63 巻 1 号 p. 57-63
論文とその根拠となる研究データのオープン化を進めることにより,学術研究の営みを加速しようというオープンサイエンスが世界的な潮流となりつつある。オープンサイエンスを推進するためには,研究データの管理が不可欠である。本稿では,大学や研究機関がその構成員に提供する研究データ管理サービスについて,その概要を解説する。また,研究データ管理が求められる背景として,オープンサイエンスの潮流と研究公正への対応を挙げる。続いて,日本における研究データ管理の現状を俯瞰し,わが国では組織的な取り組みがほとんど行われていないことを指摘する。さらに,研究データ管理サービスの普及にとって欠かせない,システム,人,組織という3つの基盤について,その整備に向けた活動について紹介する。