2019 年 64 巻 4 号 p. 185-192
オープンサイエンスの推進と研究公正の確保を背景として,研究データ管理が注目を集めつつある。日本においても,国や政府機関による政策面での議論は活発に行われているが,研究の現場である大学や研究機関では,組織的な研究データ管理は全く手つかずの状態といってよい。こうした状況を改善し,日本の学術機関に研究データ管理を定着させていくためには,①大学としての研究データポリシーの策定,②基盤的な共通システムの整備,③人材育成という3つの取り組みが不可欠である。本稿では,以上の3つの取り組みの状況を概観し,取り組みを進めるためには,組織体制の整備が重要であることを指摘する。