1991 年 82 巻 11 号 p. 1776-1780
ESWLともない発生する腎障害をGd-DTPA enhanced dynamic MRI を用い検討した. 撮影は呼吸停止下高速磁気共鳴画像にてフリップ角20度のT2強調画像で行った.
正常腎ではGd-DTPAの腎内の通過にともない低信号領域が認められ, これが時間経過とともに腎皮質から髄質へと移動することを認めた. しかしESWL治療後では, これが不明瞭化しておりさらに通常のMRIではとらえることのできない微少な腎実質の変化をとらえることができた. Gd-DTPA enhanced dynamic MRI は今後の minimal invasive ESWL therapy にとってその適正化や短期, 長期的副作用の検討にも有用であると考えられる.