2026 年 37 巻 1 号 p. 52-59
慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーやGuillain-Barré症候群では,脱髄に加え軸索障害と再髄鞘化不全が転帰を左右する。静注用免疫グロブリンや新生児Fc受容体阻害は臨床適用が進み,有効性データも蓄積しているが,神経保護や神経再生を介した新規治療法はいまだに不十分である。本稿では,急性および慢性実験的自己免疫性神経炎 (experimental autoimmune neuritis : EAN) モデルを用いた治療法探索について概説し,既存薬の再目的化,免疫制御標的,薬物送達法,幹細胞を応用した治療法の要点をまとめる。