日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
原著
特定行為としての高度創傷管理技術を臨床導入し定着させるためのプロセスモデルの構築
貝谷 敏子仲上 豪二朗内藤 亜由美玉井 奈緒飯坂 真司真田 弘美
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2014 年 18 巻 3 号 p. 313-318

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抄録

 私達は先行研究で、皮膚・排泄ケア認定看護師(以下WOC看護師)が、医行為を含めた特定行為としての高度創傷管理技術を行うためのプロトコールを作成し、その有効性を報告した。本研究は、このプロトコールを臨床へ導入し定着させたプロセスを質的に記述することである。対象者は、先行研究実施に伴う教育を受講したWOC看護師10名とし、フォーカスグループインタビューを実施した。得られたデータより逐語録を作成し、高度創傷管理技術を導入し定着させるプロセスを概念化した。結果、特定行為としての高度創傷管理技術を臨床導入し定着させるためにWOC看護師は、【これまでの実践基盤を軸とし安全に医行為を実践できる協働体制を強化】することを実践していた。医行為の安全な実践に対して周囲の認知を得る場を設定、つぎに成果をエビデンスとして提示し、周囲の理解を獲得して技術を定着させる2つのプロセスが明らかになった。

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© 2014 一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会
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