日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
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特別教育講演
行動分析学は医療とどう向きあってきたか:行動分析学の基本原理
坂上 貴之
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2017 年 20 巻 4 号 p. 375-382

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抄録

 ほかの実験系の心理学とは異なる、独特な心や行動についての哲学や研究法を発展させてきた学問体系である行動分析学は、環境(刺激)と個体の行動(反応)の機能に注目した随伴性についての実験科学である。本稿では、この行動分析学の基本的な3つの考え方、すなわち、刺激と反応の機能への注目、自発する反応としてのオペラント行動の発見、随伴性に基づくABC分析という分析枠、を解説した。そして具体例として体重減量プログラムをとりあげ、これら3つの考え方がどのように適用されるかを見ていくことで、行動分析学の医療場面への応用可能性を示した。

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© 2017 一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会
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