日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
原著
非粘着式ストーマ装具を愛用するオストメイト18人の現況
古川 久美子前川 厚子作間 久美佐奈 明彦江上 直美吉田 和枝後藤 美和子近藤 貴代松原 明美神谷 紀子大川 恵美松岡 薫広本 佐都美祖父江 正代
著者情報
ジャーナル 認証あり

2000 年 4 巻 2 号 p. 35-40

詳細
抄録

 非粘着式装具を使用しているオストメイトの現況とストーマケア課題を明らかにすることを目的に東海地区JAET会員が協力し、独自に作成した調査票を用い面接を実施した。
 結果:対象は18(男性8、女性10)人、ストーマ手術後の経過年数は平均19.4(幅5~35)年であった。消化管ストーマ保有者が16人、尿路ストーマ保有者が2人であった。非粘着式装具の種類は消化管では京大式が4人、松本式が3人、石田式が3人、自家製が2人、ラコロ・タオル・ちり紙・ガーゼドーナツが各1人で、尿路ストーマではVPIウロストミーシステムが2人であった。対象の88.9%が漏れ、かぶれ、臭いの三大愁訴を認識しており、77.8%に皮膚障害が認められ、ストーマケア不足が推察された。非粘着式装具の再購入が困難になっている現状を情報提供し、代替案として粘着式装具の選択・指導とスキンケア教育を行うことが課題である。

著者関連情報
© 2000 一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top